えいがのダイアローグについて
映画のダイアローグについて

冒頭文

一 ある映画のダイアローグが、面白いか、面白くないかといふことを特に取りたてて論じてみたところで、それはあまり意味のないことである。なぜなら、面白いダイアローグは、面白いテーマや面白い人物の面白い組合せから生れるものだから、作品全体のなかに、作者の思想や才能の質として、既にその根がおろされてゐるわけであつて、ある作品の「ダイアローグが特に面白い」といふ場合はおほむね、その作品のダイアロー

文字遣い

新字旧仮名

初出

「文芸 第十巻第六号」1953(昭和28)年6月1日

底本

  • 岸田國士全集28
  • 岩波書店
  • 1992(平成4)年6月17日