「えんげき」そうかんにあたって
「演劇」創刊に当たつて

冒頭文

現代の演劇が純粋に健全に伸び育つためには、まづ、文学芸術の広い領域とのもつと緊密な接触を計り、それぞれの分野の活溌な協力を求めることが必要があるといふ見地に立つて、われわれは、一応、近い周囲に呼びかけ、「雲の会」といふ団体を結成した。会員はそれぞれ、小説家、劇作家、詩人、批評家、美術家、音楽家、舞台及び映画の演出家、俳優などであるが、また同時に、めいめいは新しい演劇の将来に最も深い関心をもつ観衆を

文字遣い

新字旧仮名

初出

「演劇 第一巻第一号」1951(昭和26)年6月1日

底本

  • 岸田國士全集28
  • 岩波書店
  • 1992(平成4)年6月17日