あたらしいしばい
新しい芝居

冒頭文

文学座はいはゆる「新劇」に非る新しい劇の樹立を標榜して立つた。五年間の歩みは、その方向を誤らなかつたかどうか、私は、今それを判定する地位にゐないけれども、恐らく、これだけのことは云へさうだ。——若し現在の文学座に慊らないものがあるとすれば、それは、時代が少し急速に進展しすぎたためだといふことである。文学座は正しく歩かなければならぬ道を一歩一歩あるき、しかも、それは十年を要する道だったので(ママ)あ

文字遣い

新字旧仮名

初出

「文学座 第二十三号」1943(昭和18)年2月1日

底本

  • 岸田國士全集26
  • 岩波書店
  • 1991(平成3)年10月8日