にほんじんのたしなみ
日本人のたしなみ

冒頭文

「たしなみ」 「たしなみ」といふといかにもありふれた言葉ですが、これが今の日本人に忘れられてゐるやうです。大きな弱点です。これは文学でも経済でも政治でもさうですし、殊に生活の上ではさうです。 「たしなみ」といふことはわれわれが知つてゐなければならぬことを知つてゐることであり、また美しいものを美しいと見、正しいものを正しいと考へるのが「たしなみ」で、「優れたたしなみ」をもつ国民が高い文化をもつ国

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 岸田國士全集25
  • 岩波書店
  • 1991(平成3)年8月8日