ぶんがくざだいにかいしえんにさいして
文学座第二回試演に際して

冒頭文

幹事の一人として一言します。 文学座はおかげで順調に日立ちつゝあることを先づみなさんに報告したいと思ひます。劇団の精神といふやうなものも、次第にはつきりして来ることでせう。これは、宣言めいた空文によつて現はされるものではなく、座員めいめいの仕事に対する熱情と自信から生れて来るものですから、何れは舞台の上で実を結ぶことゝ大いに期待してゐる次第です。 第一回の試演を観て下さつた方も

文字遣い

新字旧仮名

初出

「文学座第2回試演 パンフレット」1938(昭和13)年6月6日

底本

  • 岸田國士全集24
  • 岩波書店
  • 1991(平成3)年3月8日