ほんやくについて
翻訳について

冒頭文

翻訳といふ仕事は、いろいろ理窟のつけ方もあるだらうが、大体に於て、翻訳者自身のためにする仕事なのである。翻訳を読んで原作を云々するのは非常に危険だといふやうなことも云へるし、また翻訳は一つの文化事業であるといふやうな口実もあるが、翻訳そのものは金になるならないに拘はらず、誰でもやつてみるといいのである。 翻訳するといふことは、原書を少くとも十遍繰り返して読むことである。 翻訳を

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 岸田國士全集22
  • 岩波書店
  • 1990(平成2)年10月8日