どくだんいっそく
独断一束

冒頭文

思想 芸術としての思想の魅力は、芸術家が、その思想を、軽く掌の上にのせてゐる時にのみ、われわれの心を動かす。     時代意識 時代意識がない、それで、その作品に、なにか大事なものが欠けてゐるやうに思ふのは、創作を深呼吸と間違へてゐるのだ。 健康な小児の、静かな寝息がわからないか。 慌てまいぞ、藪医者! 去年の星は、断じて、今年の星ではない——真面目

文字遣い

新字旧仮名

初出

「文芸時代 第二巻第二号」1925(大正14)年2月1日

底本

  • 岸田國士全集19
  • 岩波書店
  • 1989(平成元)年12月8日