たねやまがはら
種山ヶ原

冒頭文

種山(たねやま)ヶ原(はら)といふのは北上(きたかみ)山地のまん中の高原で、青黒いつるつるの蛇紋岩(じゃもんがん)や、硬い橄欖岩(かんらんがん)からできてゐます。 高原のへりから、四方に出たいくつかの谷の底には、ほんの五六軒づつの部落があります。 春になると、北上の河谷(かこく)のあちこちから、沢山の馬が連れて来られて、此(こ)の部落の人たちに預けられます。そして、上の野原に放

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 新修宮沢賢治全集 第八巻
  • 筑摩書房
  • 1979(昭和54)年5月15日