はたけのへり
畑のへり

冒頭文

麻が刈られましたので、畑のへりに一列に植ゑられてゐたたうもろこしは、大へん立派に目立ってきました。 小さな虻(あぶ)だのべっ甲いろのすきとほった羽虫だのみんなかはるがはる来て挨拶(あいさつ)して行くのでした。 たうもろこしには、もう頂上にひらひらした穂が立ち、大きな縮れた葉のつけねには尖(とが)った青いさやができてゐました。 そして風にざわざわ鳴りました。

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 新修宮沢賢治全集 第十一巻
  • 筑摩書房
  • 1979(昭和54)年11月15日