せんじつめれば
煎じ詰めれば

冒頭文

煎じ詰めれば、理想と現実との衝突である。我は理想を見つめて、しかも漸次にこれを進まんとしているにも拘らず、彼等は現実に執着して、唯その直面する難局を打開し得れば、それで以て足れりとしているのだ。 だから、煎じ詰めれば、未来と現在との衝突でもある。我はワンズマンの修正により、進化論の適者を以て未来の状況に適応する者としているに反して、彼等はダーウィンの正統進化論により、唯現在の状況に適応す

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 畜生道の地球
  • 中公文庫、中央公論社
  • 1989(平成元)年10月10日