ぎんがてつどうのよる
銀河鉄道の夜

冒頭文

一 午後の授業 「ではみなさんは、そういうふうに川だと言(い)われたり、乳(ちち)の流(なが)れたあとだと言(い)われたりしていた、このぼんやりと白いものがほんとうは何かご承知(しょうち)ですか」先生は、黒板(こくばん)につるした大きな黒い星座(せいざ)の図の、上から下へ白くけぶった銀河帯(ぎんがたい)のようなところを指(さ)しながら、みんなに問(と)いをかけました。 カムパネルラが手

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 銀河鉄道の夜
  • 角川文庫、角川書店
  • 1969(昭和44)年7月20日改版