はくどうかのこうよう
白銅貨の効用

冒頭文

シノプシス 政府が鋳造(ちゅうぞう)せる白銅貨(はくどうか)の効用について徹底的に論じた一文である。これを以て白銅貨の文化的価値を明かにしたものという可(べ)く、随(したが)って考現学の資料ともなるものである。 序論 ここに十銭の白銅貨がある。この効用は如何? と尋(たず)ぬれば、 「十銭の品物を買うことができる。」 或いは 「十銭の持つ財的エネルギーとして

文字遣い

新字新仮名

初出

「科学画報」1933(昭和8)年6月号

底本

  • 海野十三全集 別巻2 日記・書簡・雑纂
  • 三一書房
  • 1993(平成5)年1月31日