かがくにこころざすひとへ |
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冒頭文
新学年開始のこの機会に上記の題で何か書けという編輯員(へんしゅういん)からの御注文である。別に腹案もないからと一応御断りしたが、何でもいいから書けといわれる。自分の学生時代の想い出のようなものでもいいからといわれるので、たださしあたり思いつくままを書くことにする。上の表題は当らない。単に「追憶」とでもすべきであろう。 自分の学生時代と今とでは、第一時代が変っている。その上に自分の通って来た道は
文字遣い
新字新仮名
初出
「帝国大学新聞」1934(昭和9)年4月30日号
底本
- 寺田寅彦全集 第四巻
- 岩波書店