ヴァジラボードヒさんぞうとしょうぐんミールザーダ
金剛智三蔵と将軍米准那

冒頭文

私は大正二年六月十五日、本校に於て開催せられた宗祖大師の降誕記念會の講演に、「大師の時代」と題した一場の講演を致しました。其の時より今日に至るまで、支那流で申しますれば、裘葛約三十年になりますが、其の間に於ける我が國の東洋學の進歩は驚歎すべき程のものであり、佛教に關する研究も、幾多英俊の士が輩出して長足の進歩を致しましたが、西洋の所謂東洋學者の研究も中々に進んで居りまして、殊に從來研究の資料が缺乏

文字遣い

旧字旧仮名

初出

「大乗 第二二卷第七號」1943(昭和18)年7~12月

底本

  • 榊亮三郎論集
  • 国書刊行会
  • 1980(昭和55)年8月1日