ドイルをそうとす |
| ドイルを宗とす |
冒頭文
私が探偵小説を書いて見ようという気を起したのは疑いもなくコナン・ドイルのシャーロック・ホームズ物語の示唆である。中学生だった私には、ホームズの推理は驚異であった。最初に読んだのは佐川春水氏が「銀行盗賊」と改題して訳述した「赤髪組合」か、それでなければ訳者を失念したが、太陽か又は太陽と同型の雑誌に発表された「青い宝石」で、どっちが先だったか確かな記憶はない。次いで「ナポレオン偶像」「バスコムベリイの
文字遣い
新字新仮名
初出
底本
- 日本探偵小説全集1 黒岩涙香 小酒井不木 甲賀三郎集
- 創元推理文庫、東京創元社
- 1984(昭和59)年12月21日