グロリア・スコットごう |
| グロリア・スコット号 |
冒頭文
「僕、ここに書類を持ってるんだがね……」 と、私の友人、シャーロック・ホームズは云った。それは冬のある夜のことで、私たちは火をかこんで腰かけていた。 「ワトソン君、これは君も一読しといていいものだろうと思うんだよ。そら例の『グロリア・スコット』の怪事件なんだが、それからこの手紙は、治安判事のトレヴォが、それを読んで、恐怖のため死んでしまった手紙なんだよ」 彼は抽斗(ひきだし)から少しよごれた円筒
文字遣い
新字新仮名
初出
底本
- 世界探偵小説全集 第三卷 シヤーロツク・ホームズの記憶
- 平凡社
- 1930(昭和5)年2月5日