せかいかいだんめいさくしゅう 13 アッパーバース
世界怪談名作集 13 上床

冒頭文

一 誰かが葉巻(シガー)を注文した時分には、もう長いあいだ私たちは話し合っていたので、おたがいに倦(あ)きかかっていた。煙草のけむりは厚い窓掛けに喰い入って、重くなった頭にはアルコールが廻っていた。もし誰かが睡気をさまさせるようなことをしない限りは、自然の結果として、来客のわれわれは急いで自分たちの部屋へかえって、おそらく寝てしまったに相違なかった。 誰もがあっと言わせるようなこと

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 世界怪談名作集 下
  • 河出文庫、河出書房新社
  • 1987(昭和62)年9月4日