とくがわしじだいのへいみんてきりそう
徳川氏時代の平民的理想

冒頭文

(第一) 焉馬、三馬、源内、一九等の著書を読む時に、われは必らず彼等の中(うち)に潜める一種の平民的虚無思想の絃(いと)に触るゝ思あり。就中(なかんづく)一九の著書「膝栗毛(ひざくりげ)」に対してしかく感ずるなり。戯文戯墨の毒弊は世俗の衆盲を顛堕せしのみかは、作者自身等をも顛堕し去んぬ。然(しか)れども其罪は之を独り作者に帰すべきにあらず。当時の時代、豈(あに)作者の筆頭を借りて、其陋醜(ろ

文字遣い

新字旧仮名

初出

底本

  • 現代日本文學大系 6 北村透谷・山路愛山集
  • 筑摩書房
  • 1974(昭和44)年6月5日