こくみんとしそう |
| 国民と思想 |
冒頭文
(1) 思想上の三勢力 一国民の心性上の活動を支配する者三あり、曰く過去の勢力、曰く創造的勢力、曰く交通の勢力。 今日の我国民が思想上に於ける地位を詳(つまび)らかにせんとせば、少なくとも右の三勢力に訴へ、而して後明らかに、其関係を察せざる可からず。 「過去」は無言なれども、能(よ)く「現在」の上に号令の権を握れり。歴史は意味なきペーヂの堆積にあらず、幾百世の国民は其が上に心血を印して去れり
文字遣い
新字旧仮名
初出
底本
- 現代日本文學大系 6 北村透谷・山路愛山集
- 筑摩書房
- 1974(昭和44)年6月5日