ふしゅうざん
不周山

冒頭文

一 女媧(じょか)は、たちまち目を醒ました。 彼女は夢から驚き醒めたが、もうその時にはどんな夢を見たかハッキリ覚えていない。ただ非常に悩ましく、何か物足りなく、また何か多過ぎるようでもあった。そそるような微風(そよかぜ)が、温(あたた)かに彼女の力を吹出して宇宙の中に満ち渡った。 彼女は自分の眼をこすった。 薄紅色の大空には、幾重にも千切れ千切れの薄緑の浮雲が漂

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 魯迅全集
  • 改造社
  • 1932(昭和7)年11月18日