うさぎとねこ
兎と猫

冒頭文

わたしどもの裏庭の奥に住んでいる三太太(サンタイタイ)は、夏のうち一対の白兎を買取り、彼の子供等の玩具(おもちゃ)にした。 この一対の白兎は乳離れがしてから余り長くはないらしく、畜生ではあるが彼等の天真爛熳(てんしんらんまん)を見出される。しかし真直ぐに立った小さな赤味を帯びた耳と、ぴくぴく動かす鼻と、どぎまぎした眼は、知らぬところに移って来たせいでもあろう。住みなれた家にいた時の安心さ

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 魯迅全集
  • 改造社
  • 1932(昭和7)年11月18日