たきたてつたろうくん |
| 滝田哲太郎君 |
冒頭文
◇ 滝田君(くん)に初(はじ)めて会(あ)ったのは夏目先生のお宅(たく)だったであろう。が、生憎(あいにく)その時のことは何も記憶(きおく)に残(のこ)っていない。 滝田君(くん)の初(はじ)めて僕(ぼく)の家へ来たのは僕(ぼく)の大学を出た年の秋(あき)、——僕(ぼく)の初(はじ)めて「中央公論(ちゅうおうこうろん)」へ「手巾(はんけち)」という小説(しょうせつ)を書いた時である。滝田君(く
文字遣い
新字新仮名
初出
底本
- 大川の水・追憶・本所両国 現代日本のエッセイ
- 講談社文芸文庫、講談社
- 1995(平成7)年1月10日