せいかくとしてのくうかん ――りろんのりんかく――
性格としての空間 ――理論の輪郭――

冒頭文

問題を知識——認識——の範囲に限ろうと思う。尤も始めから知識の世界と知識でない世界とを区別しておいて、その上で知識の世界の外へ一歩も出ないように注意しようというのではない。そのためには恐らく吾々は完成した体系を予め持っていなければならないであろう。云うまでもなく吾々はそのような結論から出発することは出来ない。凡ての出来上っている諸問題をば同じ資格を有つ隣人として公平に待遇しようとするならば、却って

文字遣い

新字新仮名

初出

「思想 第七二号」

底本

  • 戸坂潤全集 第一巻
  • 勁草書房
  • 1966(昭和41)年5月25日