はんちゅうとしてのくうかんについて ――これはひとつのしゅうさくである――
範疇としての空間に就いて ――之は一つの習作である――

冒頭文

一 先ず範疇に就いて一般的に考えて見ることが必要であると思う。範疇は云うまでもなく哲学の根本的な問題であり又終局的な課題でもあるであろう。古典的な起源と複雑な歴史的変遷とに加えて、現在に於て又将来に於て、人々は夫々云おうとする処を云うであろう。範疇は何であり又何で無いか、何が範疇であり又何が範疇でないかを議論するであろう。私は併しながら之を議論し之を決定しようとは思わない。ただ多くの所謂範疇

文字遣い

新字新仮名

初出

「哲学研究 第一一巻第一二七、一二九号」

底本

  • 戸坂潤全集 第一巻
  • 勁草書房
  • 1966(昭和41)年5月25日