きかがくとくうかん
幾何学と空間

冒頭文

幾何学とは何であるか、之が私の問題である。云い換えれば、幾何学が或る一種の数学であることを承認し且つ一般に数学の真理が先験的であることを予想するとして、幾何学の——数学一般の、ではない——真理は如何にして成り立つか、というのが私の問題である。更に云い換えれば、幾何学は特殊の数学として如何なる特徴を有っているか、という問題である。 一 先ず何よりも始めに幾何学なるものの概観を得る

文字遣い

新字新仮名

初出

「思想 第五六号、第五七号」

底本

  • 戸坂潤全集 第一巻
  • 勁草書房
  • 1966(昭和41)年5月25日