よんじゅうごかいてんのなつ だいいっしょう ローラーコースター、せんきゅうひゃくろくじゅうろくねん
45回転の夏 第1章 ローラーコースター、1966年

冒頭文

1すべては、そういうぐあいにはじまった馬鹿げているけれど、ほんとうなんだ 〈バス・ストップ〉ホリーズ 高圧線の鉄塔が立つ山のむこうは、もう鎌倉市なのだが、県道の両側は横浜市の南端になる。 入寮の日、滝口慶一は、県道から入る校舎への坂道の途中で、畑をはさんだむこうにある、竹が生いしげった小高い丘の下から、煙が立ちのぼっているのを見た。 車を運転していた父親は、あれは炭焼きだな、と呆れたよ

文字遣い

新字新仮名

初出

「45回転の夏」新潮社、1994(平成6)年7月20日

底本

  • 45回転の夏
  • 新潮社
  • 1994(平成6)年7月20日