しけいのまえ
死刑の前

冒頭文

第一章 死生 第二章 運命 第三章 道徳—罪悪 第四章 半生の回顧 第五章 獄中の回顧     第一章 死生       一 わたくしは、死刑に処せらるべく、いま東京監獄の一室に拘禁されている。 ああ、死刑! 世にある人びとにとっては、これほどいまわしく、おそろしい言葉はあるまい。いくら新聞では見、ものの本では読んでいても、まさかに自分が、このいまわしい言葉と、眼前直接

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 日本の名著 44 幸徳秋水
  • 中公バックス、中央公論社
  • 1984(昭和59)年10月20日