『草衣集』は私の最初の隨筆集である。此の中に收められてあるやうな種類のものは、以前からかなりたくさん書いたものであるが、舊いものは後になつて見ると、自分の未成熟の昔の姿を見るやうで、たまに人に勸められてもまとめて本にするやうな氣にもなれず、自分の過ぎ去つた月日と共に、忘却の中へ過ぎ去らしてよいものだと思つてゐた。ところが物ずきな人があつて、とうとう斯んなものを私に作らした。 此の中に集められてある