せつれいぞくき
雪霊続記

冒頭文

一 機会がおのずから来ました。 今度の旅は、一体はじめは、仲仙道線で故郷へ着いて、そこで、一事(あるよう)を済(すま)したあとを、姫路行の汽車で東京へ帰ろうとしたのでありました。——この列車は、米原(まいばら)で一体分身して、分れて東西へ馳(はし)ります。 それが大雪のために進行が続けられなくなって、晩方武生(たけふ)駅(越前(えちぜん))へ留ったのです。強いて一町場(ひ

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 泉鏡花集成7
  • ちくま文庫、筑摩書房
  • 1995(平成7)年12月4日