だいぼさつとうげ 31 なこそのまき
大菩薩峠 31 勿来の巻

冒頭文

一 駒井甚三郎は清澄の茂太郎の天才を、科学的に導いてやろうとの意図は持っていませんけれど、その教育法は、おのずからそうなって行くのです。 駒井は研究の傍ら、茂太郎を引きつけて置いて、これに数の観念を与えようとします。 天文を見る時は、暗記的に、星座や緯度を教え、航海術に及ぶ時は、星を標準としての方位を教え込もうとするのを常とします。 茂太郎は教えられたところをよ

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 大菩薩峠13
  • ちくま文庫、筑摩書房
  • 1996(平成8)年6月24日