パラティーノ
パラティーノ

冒頭文

一 まだローマになじまないうちは、あまりに多く見るべき物があるので、どこへ行っても、何を見ても、いつもあたまが混迷して、年代史的に地理的に整理しながらそれ等を見ようとするのにかなり骨が折れた。例えばフォーロ・ロマーノ(フォルム・ロマヌム)一つ見るにしてもそうである。古代ローマの最大の広場とはいっても、パラティーノ、カピトリーノ、ヴィミナーレ、エスクィリーノの四つの山の谷間に横たわる長さ六百米

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 世界紀行文学全集 第六巻 イタリア、スイス編
  • 修道社
  • 1959(昭和34)年10月20日