パリのキャフェ
巴里のキャフェ

冒頭文

旅人のカクテール 旅人(エトランゼ)は先ず大通(グランブールヴァル)のオペラの角のキャフェ・ド・ラ・ペーイで巴里(パリ)の椅子の腰の落付き加減を試みる。歩道へ半分ほどもテーブルを並べ出して、角隅を硝子屏風で囲ってあるテラスのまん中に置いた円い暖炉が背中にだけ熱い。 眉毛と髪の毛がまっ白な北欧の女。頬骨が東洋風に出張っていてそれで西洋人の近東の男。坊主刈りでチョッキを着ないドイツ人。

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 世界紀行文学全集 第二巻 フランス編Ⅱ
  • 修道社
  • 1959(昭和34)年2月20日