たいしゅういしんしどくほん 07 いけだやしゅうげき |
大衆維新史読本 07 池田屋襲撃 |
冒頭文
新撰組結成 新撰組の母胎とも云ふべき、幕府が新に徴募した浪士団が家茂(いへもち)将軍警護の名目で、江戸を出発したのは、文久三年の二月八日であつた。 総勢凡そ二百四十名、二十三日に京都郊外壬生(みぶ)に着いたがこれを新徴組と云ふ。隊長格は庄内の清河八郎で、丈(たけ)のすらりとした面長の好男子、眼光鋭く人を射る男だつたと云ふ。 幕府は初め、浪士の人員を五十名位といふ方針であつ
文字遣い
新字旧仮名
初出
「オール讀物」1937(昭和12)年8月
底本
- 菊池寛全集 第十九巻
- 高松市菊池寛記念館、文藝春秋
- 1995(平成7)年6月15日