とうはつのこじ
頭髪の故事

冒頭文

日曜日の朝、わたしは剥取暦(はぎとりごよみ)のきのうの分を一枚あけて、新しい次の一枚の表面を見た。 「あ、十月十日——きょうは双十節だったんだな。この暦には少しも書いてない」 わたしの先輩の先生Nは、折柄わたしの部屋に暇潰しに来ていたが、この話を聞くと非常に不機嫌になった。 「彼等はそれでいいんだ。彼等は覚えていないでも、君はどうしようもないじゃないか。君が覚えていてもそれがまた

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 魯迅全集
  • 改造社
  • 1932(昭和7)年11月18日