ゆうじん
友人

冒頭文

私にはこれという友人がなく、つきあいらしい交際(つきあい)もしたことがない。 昔から独りぼっちといった感じである。 女の人で当時絵を進んでやるという人もほとんどと申してよいくらい少なく、たまたまあったところで自分よりも歳下の女性と話し合う気もおこらず、また男の方だと、画学校や絵画の集会などではとにかくとして、親しく交際するということは思いも寄らなかったものである。だから絵の方で

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 青眉抄・青眉抄拾遺
  • 講談社
  • 1976(昭和51)年11月10日