のちのなりひらぶんじ
後の業平文治

冒頭文

一 えゝ此の度(たび)は誉(ほま)れ高き時事新報社より、何か新作物を口演致すようとの御註文でございますから、嘗(かつ)て師匠の圓朝(えんちょう)が喝采(かっさい)を博しました業平文治(なりひらぶんじ)の後篇を申上げます。圓朝師が在世中、数百の人情噺(にんじょうばなし)を新作いたしました事は皆様が御承知であります。本篇は師が存生中(ぞんしょうちゅう)、筋々(すじ〳〵)を私(わたくし)にお話しに

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 圓朝全集 巻の四
  • 近代文芸・資料複刻叢書、世界文庫
  • 1963(昭和38)年9月10日