ジャン・クリストフ 10 だいはちかん おんなともだち
ジャン・クリストフ 10 第八巻 女友達

冒頭文

フランス以外で成功を博しかけていたにもかかわらず、クリストフとオリヴィエの物質的情況は、なかなかよくなってゆかなかった。きまってときどき困難な時期がやってきて、空腹な思いをしなければならなかった。その代わり金があるときには、平素の二倍も食べて補っていた。けれどそれも長い間には、結局身体を弱らす摂生法だった。 今またちょうど二人は不如意な時期にあった。クリストフは夜中過ぎまで起きていて、ヘ

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • ジャン・クリストフ(三)
  • 岩波文庫、岩波書店
  • 1986(昭和61)年8月18日