ジャン・クリストフ 08 だいろっかん アントアネット
ジャン・クリストフ 08 第六巻 アントアネット

冒頭文

[#左右中央]     母に捧ぐ ジャンナン家は、数世紀来田舎(いなか)の一地方に定住して、少しも外来の混血を受けないでいる、フランスの古い家族の一つだった。そういう家族は、社会に種々の変化が襲来したにもかかわらず、フランスには思いのほかたくさんある。彼らは自分でも知らない多くの深い関係で、その土地に結びつけられているのであって、一大変動がない以上は、そこから彼らを引き抜くこと

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • ジャン・クリストフ(三)
  • 岩波文庫、岩波書店
  • 1986(昭和61)年8月18日