にょうにんきんせい
女人禁制

冒頭文

女人といっても、老幼美醜、さまざまであるが、とにかく、女性として関心のもてる程度の、年配と容貌とをそなえてる方々のことなのであって——。      一 汽車の寝台ではよく眠れないという人が、ずいぶんあるようだが、私はそれが腑におちない。充分に手足をのばせない憾みはあっても、縮こまっていた方がよくねつかれる道理で、しいて眠ろうとする時に人は大抵、布団の中で縮こまるものなのである。車体の動

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 豊島与志雄著作集 第六巻(随筆・評論・他)
  • 未来社
  • 1967(昭和42)年11月10日