やじこう
弥次行

冒頭文

今(いま)は然(さ)る憂慮(きづかひ)なし。大塚(おほつか)より氷川(ひかは)へ下(お)りる、たら〳〵坂(ざか)は、恰(あたか)も芳野世經氏宅(よしのせいけいしたく)の門(もん)について曲(まが)る、昔(むかし)は辻斬(つじぎり)ありたり。こゝに幽靈坂(いうれいざか)、猫又坂(ねこまたざか)、くらがり坂(ざか)など謂(い)ふあり、好事(かうず)の士(し)は尋(たづ)ぬべし。田圃(たんぼ)には赤蜻蛉

文字遣い

旧字旧仮名

初出

底本

  • 鏡花全集 巻二十七
  • 岩波書店
  • 1942(昭和17)年10月20日