じゅあみのてがみ
寿阿弥の手紙

冒頭文

一 わたくしは澀江抽齋(しぶえちうさい)の事蹟を書いた時、抽齋の父定所(ていしよ)の友で、抽齋に劇神仙(げきしんせん)の號を讓つた壽阿彌陀佛(じゆあみだぶつ)の事に言ひ及んだ。そして壽阿彌が文章を善(よ)くした證據として其(その)手紙を引用した。 壽阿彌(じゆあみ)の手紙は苾堂(ひつだう)と云ふ人に宛(あ)てたものであつた。わたくしは初め苾堂の何人たるかを知らぬので、二三の友人

文字遣い

旧字旧仮名

初出

底本

  • 筑摩全集類聚森鴎外全集第四巻
  • 筑摩書房
  • 1971(昭和46)年11月5日