よせとしばいと
寄席と芝居と

冒頭文

一 高坐の牡丹燈籠 明治時代の落語家(はなしか)と一と口に云っても、その真打(しんうち)株の中で、いわゆる落とし話を得意とする人と、人情話を得意とする人との二種がある。前者は三遊亭円遊、三遊亭遊三、禽語楼小さんのたぐいで、後者は三遊亭円朝、柳亭燕枝、春錦亭柳桜のたぐいであるが、前者は劇に関係が少ない。ここに語るのは後者の人情話一派である。 人情話の畑では前記の円朝、燕枝、柳桜が代表

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • 綺堂芝居ばなし
  • 旺文社文庫、旺文社
  • 1979(昭和54)年1月20日