にんげんのほんしょう
人間の本性

冒頭文

田山花袋氏はセンティメンタリズムを説明して、センティメンタリズムといふのは、斯うありたい、あゝありたいと思ふ願ひを誇張して、理想的な心持から空想的な状態になつて行くものだ。と云つて居る。花袋氏の其の言葉の意味は、即ち、對象の實際持つて居ないものを、持つて居て貰ひたいと思ひ、又、持つて居るやうに感ずるのがセンティメンタリズムであると云ふ意味でもあるやうだ。 そして花袋氏は此のセンティメンタ

文字遣い

旧字旧仮名

初出

底本

  • 片上伸全集 第2巻
  • 日本図書センター
  • 1997(平成9)年3月25日