第一曲 かのごとく酷(むご)き海をあとにし、優(まさ)れる水をはせわたらんとて、今わが才の小舟(をぶね)帆を揚ぐ 一—三 かくてわれ第二の王國をうたはむ、こは人の靈淨(きよ)められて天に登るをうるところなり 四—六 あゝ聖なるムーゼよ、我は汝等のものなれば死せる詩をまた起きいでしめよ、願はくはこゝにカルリオペ 七— 少しく昇りてわが歌に伴ひ、かつて幸(さち)なきピーケを撃ちて赦(ゆるし)を