彼等自らうら淋しく追放人(エキスパトリエ)といっている巴里幾年もの滞在外国人がある。初めはラテン区が彼等の巣窟(そうくつ)だったが、次にモンマルトルに移り、今ではモンパルナッスが中心地となっている。 ——六月三十日より前に巴里を去るのも阿呆、六月三十日より後に巴里に居残るのも阿呆。」 これは追放人(エキスパトリエ)等の口から口に伝えられている諺(ことわざ)である。つまり六月一ぱいまでは何かと言