びんぼう
貧乏

冒頭文

その一 「アア詰(つま)らねえ、こう何もかもぐりはまになった日にゃあ、おれほどのものでもどうもならねえッ。いめえましい、酒でも喫(くら)ってやれか。オイ、おとま、一升(しょう)ばかり取って来な。コウㇳ、もう煮奴(にやっこ)も悪くねえ時候だ、刷毛(はけ)ついでに豆腐(とうふ)でもたんと買え、田圃(たんぼ)の朝というつもりで堪忍(かんにん)をしておいてやらあ。ナンデエ、そんな面(つら)あすること

文字遣い

新字新仮名

初出

底本

  • ちくま日本文学全集 幸田露伴
  • 筑摩書房
  • 1992(平成4)年3月20日