しょうすいふかくせいろうはるけきずしより
松翠深く蒼浪遥けき逗子より

冒頭文

櫻山(さくらやま)に夏鶯(なつうぐひす)音(ね)を入(い)れつゝ、岩殿寺(いはとのでら)の青葉(あをば)に目白(めじろ)鳴(な)く。なつかしや御堂(みだう)の松翠(しようすゐ)愈々(いよ〳〵)深(ふか)く、鳴鶴(なきつる)ヶ崎(さき)の浪(なみ)蒼(あを)くして、新宿(しんじゆく)の濱(はま)、羅(うすもの)の雪(ゆき)を敷(し)く。そよ〳〵と風(かぜ)の渡(わた)る處(ところ)、日盛(ひざか)り

文字遣い

旧字旧仮名

初出

底本

  • 鏡花全集 巻二十八
  • 岩波書店
  • 1942(昭和17)年11月30日