さいはんについて(『わたしたちのけんせつ』)
再版について(『私たちの建設』)

冒頭文

この本にたいする要求は、第一版のでた一九四六年の春から後、一般にたかまっていた。新しく社会生活の面を多様に積極にされた婦人のために、この本のもっている範囲では役に立つところもあったためだった。 用紙の関係で、再版がおくれた。その二年ちかくに、私たちの現実は実にひどくかわった。生活の困難は益々おびただしく、いまでは国民所得の七割が税になって、不安定も底をついたと云っていいほどだし、六・三制

文字遣い

新字新仮名

初出

「私たちの建設」実業之日本社、1947(昭和22)年12月20日第2刷

底本

  • 宮本百合子全集 第十八巻
  • 新日本出版社
  • 1981(昭和56)年5月30日