つねこさんとうさぎ
つね子さんと兎

冒頭文

ある日、つね子さんが、いつものやうにお庭へ出て、 兎来い 兎来い 赤い草履(ぞんぞ)買つてやろ 兎来い 兎来い 赤い簪(かんざし)買つてやろ 兎来い 兎来い ぴよんこぴよんこはねて来い と、『兎来いの唄』をうたつて遊んでをりますと、 『今日は、今日は』と云つて一疋の子兎が来ました。 『まア お前は子兎ね』とつね子さんが云ひますと、 『さうです。わたしは子兎ですよ。あ

文字遣い

新字旧仮名

初出

「小学女生」1921(大正10)年9月号

底本

  • 定本 野口雨情 第六巻
  • 未來社
  • 1986(昭和62)年9月25日