じんみんのためにささげられたしょうがい |
人民のために捧げられた生涯 |
冒頭文
尾崎秀実氏が獄中から書かれた書簡集がまとめられることになった。それについて、短い文章を書くようにとの依頼をうけた。 尾崎氏とその家族のために、永年心をつくしていられる友人たちは、決して少くないのである。それを思うと、私が何かを書くということは、ふさわしくないと遠慮された。しかし、夫人の御気持からもときき、『人民評論』二月号に「愛情は降る星の如く」という題で掲載された尾崎氏の書簡の一部を再
文字遣い
新字新仮名
初出
「愛情はふる星のごとく」のあとがき、尾崎秀実著、世界評論社、1946(昭和21)年9月発行
底本
- 宮本百合子全集 第十七巻
- 新日本出版社
- 1981(昭和56)年3月20日